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奈良県在住。日々のログとして書くことにします。

こんな時こそ本を読んで、心に栄養を蓄えましょう。(笑)

 

こんばんは。

 

今日、明日在宅勤務にしました。

 

今は漱石の『三四郎新潮文庫 を読みながら過ごしています。

 

 

 

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三四郎』を選んだのは、

 

学生時代に読んだ時、今から引用する部分が心に残ったからです。

 

三四郎日露戦争以後こんな人間に出逢うとは思いも寄らなかった。

 

どうも日本人じゃない様な気がする。

 

「然しこれからは日本も段々発展するでしょう」と弁護した。

 

すると、かの男は、すましたもので

 

「亡びるね」と云った。

 

-熊本でこんなことを口にだせば、すぐ擲られる。

 

わるくすると国賊取扱にされる。

 

三四郎は頭の中の何処の隅にもこう云う思想を入れる余地はない様な空

 

気の裡で生長した。

 

だからことによると自分の年齢の若いのに乗じて、

 

人を愚弄するのではなかろうかとも考えた。

 

男は例の如くにやにや笑っている。

 

その癖言葉つきはどこまでも落付いている。

 

どうも見当が付かないから、

 

相手になるのを已めて黙ってしまった。

 

すると男が、こう云った。

 

「熊本より東京は広い。東京は日本より広い。日本より・・・」

 

で一寸切ったが、

 

三四郎の顔を見ると耳を傾けている。

 

「日本より頭の中の方が広いでしょう」と云った。

 

「囚われちゃ駄目だ。いくら日本の為を思ったって贔屓の引き倒しになる

 

ばかりだ」(以下略)  p20~p21

 

 

 

 

漱石が1908年に「朝日新聞」に連載したものですが、

 

 彼の「亡びるね」というメッセージが

 

112年の時を隔てて、

 

今の日本の姿を言い当ているのではと思います。

 

 

ここ数年、風水害に襲われましたが、

 

今回は目に見えないウイルスの猛威にさらされています。

 

 

おまけに日本の舵取りを担っている人達の行い

 

が信頼できない。

 

 「今まで通りにはいかない」未知の状況が次々と現れるでしょう。

 

この列島に暮らす人々の叡智が試されていると思います。

 

そのためにも、

 

本を読んで、

 

自分の視点をチェックしながら

 

これからの日々を過ごそうと思います。

 

と、ここまで書いて、

 

気分転換にTwitter を見たら・・・

 

 

我々に自粛を求める為政者サイドの妻が、

 

私的に「桜を見る会」をしていたとのこと。

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

庶民のことなど眼中にないのでしょうね。

 

そんな人のことは

 

忘れて、

 

明日からまた謙虚に寛容に暮らしましょう。

 

みなさん、おやすみなさい。