こんにちは。
奈良北西部はおだやかな朝になりました。
私淑している橋本治の新刊 『草薙の剣』 新潮社 2018年について
平成30年4月15日 朝日新聞 朝刊 文化・文芸に記事が掲載されました。
10代から60代の男6人を登場させ、その姿を浮き彫りにしながら、リアルな100年の
日本論、日本人論を展開しているそうです。
新聞記事から気になる部分を抜き出してみました。
「自分たちは今、どうゆう時代に生きているのか。作家という人間の責任
の一つとして、明らかにしようと思った。」(中略) 昭和から平成へと流
れる社会を「普通の人」を通して描いた小説にして、日本論であり、日本
人論だ。(中略)「自分が社会を作ると思っていない。何かが問題だと思っ
ても、意見が反映されないから。普通に働いていて、そんなに困っていな
い人の声を、日本の民主主義は、すくい上げない。」
※ 平成30年4月15日 朝日新聞 朝刊 文化・文芸
日本人像については、辛辣な指摘が述べられています。
「終戦の場面を書いていて思った。当事者意識がなく、食糧難などの被害
者になってやっと怒り出す。でも、戦後の苦労は忘れる。忘れっぽい。大
震災など、繰り返し起こるすごいことも、なんでそんなにさっさと忘るん
だよと言いたい」
そんな普通の日本人に何とかしてもらわないと、と思う。特に政治。
「誰が選んだんだ、ってことです。」
モラルの欠如は日本人全体の問題でもあるが、特に政治家の「恥」の感
覚を疑う。「昔は、官僚に忖度されたら、政治家は『私の不徳のいたすと
ころ』といって、責任うを感じてやめるという論理があった。でも、
今は『犯罪じゃないし』となる。弁明がしらじらしいですね。
※ 平成30年4月15日 朝日新聞 朝刊 文化・文芸
『草薙の剣』に題名については、こう述べています。
題は三種の神器の「草薙の剣」から。剣が壇ノ浦に沈んだことから、象
徴としての刀を持てなくなった男たちの話にするつもりだった。だが、神
話では、ヤマトタケルは剣で払った草を火打ち石で燃やして敵を迎え撃っ
た。「名もないものでも身を守る道具になりうるという話になった」
(以下略)
※平成30年4月15日 朝日新聞 朝刊 文化・文芸
図書館で借りて読もうようと思ったら、先客が2人おられ今順番待ちです。
そうしているうちに・・・・
2018年4月27日 朝日新聞 朝刊 に2040年の日本の姿、
総務省中間報告報告が出ました。
なだらかに坂を下る日本の姿が描かれていますね。(苦笑)
人口減少社会の未来を、橋本治の日本、日本人論をベースにして考え、
地盤沈下の著しい地域で暮らす生活者の一人としてどう向き合ってゆくか?
試行錯誤を重ねながら過ごそうと思います。
では、今日からの連休・・・
楽しい休日をお過ごしください!