こんばんは。
奈良北西部、夜になって冷え込んできました。
この花、ひとりしずか といいます。
写真を撮った人は 入江泰吉、
奈良・大和路といえばこの人、
以前、
入江泰吉記念 奈良写真美術館に出かけた時に買いました。
ひっそりとした姿が好きで、机の脇に飾って眺めています。
万葉集に歌われていて、
古くから人々に愛されていたのでしょうね。
万葉名は、つぎね (次嶺)
「 つぎねふ 山背道(やましろじ)を 人夫(ひとづま)の馬より行(ゆ)くに
己夫(おのづま)し 徒歩(かち)より行けば
見るごとに 音(ね)のみし泣かゆ そこ思ふに 心し痛し
たらちねの 母が形見と
我が持てる まそみ鏡に 蜻蛉領巾(あきづひれ)
負い並(な)め持ちて 馬買へ 我が背 」
巻13-3314 作者未詳
「 馬買はば 妹徒歩(かち)ならむ よしゑやし
石は踏むとも 我はふたり行かむ 」
巻13-3317 作者未詳
妻曰く
( つぎねふ山城道を、よその夫は馬で楽々行くのに
私の夫は難儀しながらとぼとぼと歩いて行く。
その姿を見るたびに可哀想で、声をあげて泣きたくなる。
そのことを思うと心も痛んでならない。
あなたさま、私が母の形見として大切にしている鏡と蜻蛉領巾(あきずひれ)を
肩に背負って売りに行き、その金で馬を買ってくださいませ ) 13-3314
夫答えて曰く
( 私が馬を買っても二人は乗れないから、お前さんは歩かなければならないだろう。
かまうものか、石を踏んで難儀しょうとも一緒に歩いて行こうよ ) 13-3317
仲睦まじいご夫婦の歌ですね。
さて、
俗世に目をやれば、
この国の舵を取る為政者達のなんとも目に余る言動の数々、
失望だけが心に積みあがってゆきます。
「あえことないやん・・・」
不寛容で、
独りよがりな社会には、
したくないですね。
気持ちをリセット!!
では・・・
楽しい夜をお過ごしください。