こんばんは。
奈良北西部、少し風が出てきました。
先日、奈良市内で建物の壁に残っていたものが目に留まりました。
市内にあった映画館の案内板です。
私が子供の頃は、家の近くに小さな映画館がたくさんありました。
配給元によって系列があり、作品は3本上演、
2週間くらいの上映期間だったと思います。
好きな時に入れて、一日中過ごせる庶民の映画館でした。
同じ系列の映画館同志で、上映時間をずらし、
Aの映画館 Bの映画館 Cの映画館 というように順番で上映、
終わると、次の映画館にフイルムを届けて、ぐるぐる回るシステムでした。
映画界が最後の輝きを放っていた時期です。
小学生のくせに、おませですねえ。
加山雄三の若大将、田中邦衛の軽薄な青大将、ヒロインは星由里子
判りやすいキャラの青春映画でした。
「エレキの若大将」
加山雄三とザ・ランチャーズ
ワイルドワンズのリーダー、加瀬邦彦さんがメンバーだったと思います。
カッコ良かったですねえ・・・
エレキギターが欲しくて欲しくて・・・
当時、エレキは不良の持つ楽器と思われていました。
両親も「エレキ?」
「やめとき・・・」
この時は、智恵を絞ってこう言い返しました。
「ええしのボンボンやん・・」
「賢いんやろ・・・」
「不良とちゃうやん・・・」
両親は、苦笑いしてました。(笑)
わが家は自宅の壁を映画の上演案内板に提供していました。
そのお陰で映画館から無料招待券をいただいていました。
全部無料招待券で観ました。
(場末の映画館ですが、それでも大満足!)
こんなことも覚えています。
壁に貼ってあったカラー作品のポスターを見た時、
こう書かれていたのを覚えています。
総 天 然 色 作 品。
古色蒼然とした表現ですねえ。(笑)
このようなB級の遺物に出会うことが少なくなりました。
若い世代はピンとこないでしょうね。
汚いボードとしか思わないでしょう。
TVの普及とともに、小さな場末の映画館は消えてゆきました。
残念です。
浅田次郎が「オリオン座からの招待状」という小説を書き、
時代に翻弄されながらも、映画館を守り続けたニ人の純愛物語
でありました。
もちろん、・・・
観ました。
目がウルウルしてしまいました。
お恥ずかしい。(笑)
こんなことを書いていたら・・・映画が観たくなりました。
では・・・・
楽しい夜をお過ごしください!