おはようございます。
奈良北西部はおだやかな朝で蝉の鳴き声が響いています。
台風の影響は、まだ出ていません。
今日は「原爆の日」
この本を読み直してみました。
あとがきで 作者はこのように綴っています。
遠慮している場合ではない、原爆も戦争も経験しなくとも、それぞれの土
地のそれぞれの時代の言葉で、平和について考え、伝えてゆかねばならな
い筈でした。まんがを描く手が、私にそれを教え、勇気を与えてくれまし
た。(中略)
そして誰より「夕凪の街」を読んでくださった貴方、このオチのない物語
は、三十五頁で貴方の心に湧いたものによって、はじめて完結するもので
す。これから貴方が豊かな人生を重ねるにつれ、この物語は激しい結末
を与えられるのだと思います。そう描けていればいいと思っています。
また「桜の国」では、原爆と聞けば逃げ回ってばかりだった二年前までの
わたしがいちばん知りたかった事を描こうとしました。自分にとってもそ
うであった、と気付いて貴方にいつかこの作品が出逢い、桜のように強く
優しく育てられる事を、心から願ってやみません。
本当に本当に、有難うございました。
著者 自署
二〇〇四年 八月 風の真昼に
この作品は、田中麗奈 麻木久美子 吉沢悠 堺正章 中越典子 藤村志保
のみなさんで2007年に映画化されています。
「ものいえぬ人々」の苦しみと哀しみ
パンフの最後のページにこうしるされています。
「生きとってくれて、ありがとうな」
声高に、国家の、社会の、ある階級の要請している正義を主張される人々がいます。
挙句の果てに、その人たちにとって好ましい「道徳」まで押し付けてくれます。
否定はしませんが、賛同しようとも思いません。
私の父は海軍の予備学生として招集されましたが、戦争について語る事はありません
でした。
語りたくなかったのだと思います。
「不寛容」な社会になり始めていると思うので、「常識」・「良心」・「寛容」を
心がけて、過ごそうと思います。
では、おだやかな一日をお過ごしください。