前から書きたいお話しがあったので、今日書き残しておこうと思います。
太平洋戦争が始まった時、ハーバート大の学生だった人が、日米交換船で日本に帰国、海軍軍属となり、昭和18年バタヴィア(現ジャカルタ)の海軍武官府で小さな新聞を作っていました。
太平洋の前線で大本営発表を鵜呑みにしては、まともな作戦計画など立案できない。
「敵の読んでいる新聞と同じものつくれ」と命令されたのです。
事実を正しく伝えない大本営発表は役にたたなかったのでしょうね。
彼は、イギリス、アメリカ、インド、中国、オーストラリアの短波放送を聞き、
陸軍から届く大量の傍受記録等も勘案して要点をまとめ南西方面艦隊等の司令長官と参謀達だけが読む4~5ページで限定5部程の手作り新聞を作っていたそうです。
その人は鶴見俊輔 「べ平連」を結成し戦後の思想界に影響を与えた哲学者です。
私が注目したのは前線の指揮官たちが大本営発表を鵜呑みにせず、自分の体験と敵国の発表する情報をもとに現状を正確に判断し行動していた事実です。
当時の状況は今の日本の似ていると思います。
為政者たちの政策は、今の時代の要求とはそぐわないようなものも目立ちます。
彼らが伝える情報も情報操作されているように思います。
情報を受け取る私たちが、自分の視点を育てなければいけません。
「成長社会」から「定常社会」に移行し、高齢者と若年層の「世代間対立」は
「格差のさらなる拡大」によって一層激しくなるでしょう。
今までの価値観や成功体験は通用しない社会が来ると思います。
あまり明るい未来ではないのかも・・・
各方面で問題があふれる課題先進国である日本。
しかし・・・・・
自分の置かれている状況を正しく認識し、価値観の違う他者の意見を受け入れ共通認識を積み重ねてゆくという生活習慣を送る人々が増えてくれば、セレンディピテイが生まれるかもしれませんね。・・・
今日は、堅苦しい話になりました。・・
いい意味で、びっくりぽんな日本がいいなあ~
みなさん、おやすみなさい。
過大先進国
今の日本人は二者択一で自分に都合の良いデータばかり重視する思考が強いと思う。
判断材料を絞りこめば、考えることは容易になるが、現実は、都合の良いモデルでは動かない。必ず、想定外の出来事が副産物として生まれる。